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    初心者必見!エリア別不動産投資戦略と成功のポイント

    不動産投資を成功させるには、「どのエリアの物件を選ぶか」が非常に重要です。エリアによって物件価格や賃貸需要、利回り(投資利益率)などの特徴が大きく異なり、採るべき投資戦略も変わってきます。初心者の方は、ご自身の目的(キャピタルゲイン狙いかインカムゲイン重視か、長期保有かなど)に合ったエリアを選ぶことが大切です。本記事では、東京都心、郊外、関西圏、地方都市、再開発エリアといった地域別の特徴とメリット・デメリットを整理し、それぞれに適した投資戦略について分かりやすく解説します。最後に、初心者が安心して不動産投資を始められるよう、専門会社のサポート活用についても触れます。

    エリア別に見る不動産投資の特徴

    不動産投資の対象エリアは大きく分けていくつかのタイプがあります。ここでは典型的なエリアごとに、市場の特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう。

    東京都心エリア

    東京都心(都心部の主要区など)の物件は、「高コストだが低リスク」と言われます。人口流入が続き賃貸ニーズが非常に高いため、空室リスクが極めて低いのが大きな魅力です。多少築年数が古い物件でも立地の良さでカバーでき、賃料相場自体が郊外より高いため安定収入が期待できます。加えて需要が高いため、売却時にも買い手が見つかりやすく、出口戦略(売却による利益確定)も立てやすい傾向があります。都心部の不動産は資産価値が下がりにくく、将来的に値上がり益(キャピタルゲイン)を得られる可能性も十分あります。

    一方で、初期コストの高さが大きなハードルです。都心物件は価格が非常に高く、当然ローン借入額や自己資金も大きくなります。例えば不動産投資で必要な自己資金は物件価格の20%前後と言われますが、都心物件ではその額が地方より遥かに高額になるため、資金負担やリスクも増します。また物件価格が高い分、利回り(収益率)は低くなりがちです。実際、地方では表面利回り15%に達するケースもある一方、都心では3%程度に留まる物件もあります。税金(固定資産税や都市計画税)も高額になるため、毎月の手残りは相対的に少なくなる傾向です。さらに都心は魅力的な物件が多く競合が激しいため、自分の物件を選んでもらう工夫(設備の差別化など)が必要ですが、それでも競争で埋もれてしまうリスクはあります。

    メリット(東京都心):

    • 賃貸需要が非常に高く、空室リスクが低い

    • 賃料水準が高く、安定した家賃収入が期待できる

    • 資産価値が下がりにくく、売却時も買い手がつきやすい(出口戦略を立てやすい)

    • エリアによっては将来的な値上がり益(キャピタルゲイン)の可能性もある

    デメリット(東京都心):

    • 物件価格が高額で、初期投資コスト・自己資金負担が大きい

    • 物件価格に対して賃料収入が相対的に低く、利回りが低めになりやすい

    • 税金や維持費も高く、手残り収益は伸びにくい

    • 賃貸物件の競合が多いため、入居者獲得に工夫が必要

    首都圏の郊外エリア

    「郊外」とは東京都心から電車で1時間前後までの通勤圏や、近郊の県(埼玉・千葉・神奈川など)の住宅地を指します。郊外物件の傾向は、「価格は安いがリスクが高い」と表現されます。最大のメリットはやはり物件価格が抑えられることで、少ない自己資金でも購入しやすい点です。購入額が低ければ表面利回りは自然と高くなるため、都心より高い利回りを狙えるのも魅力です。例えば国土交通省の調査によれば、東京都の地価水準を100とした場合、隣接する埼玉県は約30、茨城県はわずか8.4という指数になっており、首都圏でも東京以外の郊外地域は大幅に価格が低いことが分かります。その分低資金で購入でき、家賃次第では高利回りが期待できるのです。加えて、郊外は都心ほど賃貸物件の供給が多くないため競合が少なめで、物件の差別化(リフォームや設備追加)が効果を発揮しやすい面もあります。融資面でも、物件価格が安い分だけ金融機関からの借入ハードルが下がり、自己資金を抑えやすいという指摘もあります。

    しかし、郊外投資には将来的な賃貸需要減少リスクがつきまといます。人口が都心に集中し郊外から流出しているエリアでは、空室が埋まらず家賃を下げざるを得ない状況に陥る可能性があります。郊外では供給と需要のバランスが崩れやすく、空室の悪循環(空室→収益悪化→維持投資減少→さらに空室)が起きやすいとも言われます。また、郊外物件は都心に比べ売却がしにくい傾向があります。買い手が少ないため想定した価格で売れず、出口戦略が立てづらいケースもあります。将来的に人口減少が見込まれる地域では不動産価格自体が下落するリスクも高く、最終的な資産価値の目減り(キャピタルロス)に注意が必要です。

    メリット(郊外):

    • 物件価格が安く、自己資金や借入額を抑えやすい

    • 購入価格が低いため表面利回りが高くなりやすい

    • 都心ほど物件数が多くないため、競合が少なく差別化がしやすい

    • 比較的少ない資金で不動産投資を始めやすい(初心者にはハードルが低い)

    デメリット(郊外):

    • 地域によっては賃貸需要の先細りリスクが大きい(空室率が上がりやすい)

    • 出口戦略が立てづらい(買い手が付きにくく、売却に時間がかかる)

    • 資産価値・地価が将来的に下落する恐れがある

    • 都心に比べ立地魅力が劣るため、長期的な収益安定性に不安が残る

    関西圏(大阪など)の都市部

    日本第二の経済圏である関西エリア(大阪府・兵庫県・京都府など)も、不動産投資先として人気があります。特に大阪市内は人口約270万を抱える大都市で、住宅需要が安定しています。関西圏の特徴は、首都圏に比べ物件価格が割安で利回りが高めな点です。例えば日本不動産研究所の調査では、東京・城南地区のワンルーム投資利回りが4.0%なのに対し、大阪では4.6%と上回るとのデータがあります。家賃水準は東京より低くても、それ以上に物件価格が安いため高い利回りが出せるのです。また近年の大阪は再開発や国際イベントの計画が多く、2025年の大阪・関西万博や、大阪駅北側の「うめきた2期」大規模開発など将来性のあるプロジェクトが進行中です。こうした要因から、「価格が上昇しすぎた首都圏より関西で投資したい」という動きも見られます。首都圏では物件価格高騰で利回り低下が顕著な一方、関西には表面利回り10%超の物件も多数存在すると報告する企業もあります。初期投資を抑えつつ一定のキャッシュフローを得るには、関西圏の物件は魅力的と言えるでしょう。

    関西圏投資のデメリットとしては、地域によって人口減少の影響が出始めている点が挙げられます。大阪府全体の人口は微減傾向にあり、物件によっては空室リスクが課題となる場合もあります。関西と一口に言っても、大阪市中心部や京都市内など賃貸需要が旺盛なエリアもあれば、郊外や地方都市に近い地域も含まれます。エリア選定を誤ると空室が埋まらないリスクが高まるので、関西圏でも需要動向の見極めが必要です。また、東京に比べ海外投資マネーの流入が少ない分、値上がりのスピードや流動性(売買の活発さ)はやや劣るという声もあります。物件数自体は首都圏ほど多くないため、希望条件に合う物件を探すには専門家のネットワークが有用でしょう。

    メリット(関西圏):

    • 首都圏に比べ物件価格が安く利回りが高めの物件が多い

    • 大阪市など主要都市は人口規模が大きく、安定した賃貸需要が期待できる

    • 再開発計画や国際イベントで資産価値上昇の期待がある(例:大阪万博、うめきた開発)

    • 地域分散投資の観点から首都圏以外にポートフォリオを組む意義がある

    デメリット(関西圏):

    • エリアによっては人口減少や空室リスクがある(需要の弱い地域も存在する)

    • 首都圏ほど海外投資家の買いが入らず、流動性や将来の値上がり余地が限定的な可能性

    • 希望の条件に合う物件探しに時間がかかる場合がある(物件情報は専門会社の助けが有効)

    • 地元に詳しくない投資家にとっては、市場慣習や人気エリアの知識が必要

    地方主要都市エリア

    東京圏・大阪圏以外の地方主要都市(例:名古屋、福岡、札幌、仙台、広島など)は、不動産価格が総じて低く抑えられており、高利回り物件を狙いやすいエリアです。物件価格が安い分、家賃収入との比率で見る利回りは高くなりやすく、表面利回り10%以上の案件も珍しくありません。自己資金が少ない場合でも手頃な価格の物件から始められるため、投資のハードルが低い点は地方物件の魅力です。また地方は土地や物件供給が限られているため、良い立地の物件であれば競合が少なく自由に賃料設定をしやすいとも言われます。エリアのニーズに合致した物件であれば高い入居率を確保しやすく、周辺に似た物件が少なければオーナーが主導的に賃料を決められる余地があるのです。

    しかし、地方都市投資には大きな注意点があります。最大のデメリットは、やはり賃貸需要の不安定さです。都市圏に比べ人口が少なく、高齢化や若年層の流出で長期的な人口減少が見込まれる地域も多くあります。例えば企業撤退や大学移転など環境変化が起これば、一気に需要が減退して空室が埋まらなくなるリスクがあります。また需要が低迷すると物件の売却先が見つからず、出口戦略が困難になる可能性も高まります。不動産は買ったは良いが売れない、という事態は資金を回収できないリスクとして注意が必要です。さらに地方は金融機関の融資姿勢も慎重で、物件によってはローンを受けにくい場合もあります。自己資金比率が高くなりがちな点もリスク要因です。

    とはいえ、地方と一口に言っても成長している都市と衰退している地域で事情は異なります。近年では福岡市や札幌市のように人口増加傾向で需要が堅調な地方都市もありますし、観光需要やビジネス拠点として将来性のある街も存在します。地方物件で成功している投資家は、その地域の人口動態や競合状況を綿密に調査し、需要が見込めるエリアを選定しています。例えば「地方でも県庁所在地の駅近」「大学キャンパス周辺」「再開発が予定されている中心街」など、長期的に人が集まりやすい場所を選ぶ工夫が重要です。また空室対策として、家賃設定の見直しや人気設備の導入など柔軟に対応できるよう、余力を持った運用が求められます。

    メリット(地方都市):

    • 物件価格が非常に安いため少額から投資を始められる

    • 購入価格に対して賃料収入の割合が高く、高利回りを狙いやすい

    • 供給過多でなければ競合が少なく賃料設定の自由度が高い

    • 一部の成長都市では地価上昇や需要拡大のチャンスもある

    デメリット(地方都市):

    • 賃貸需要が低迷・減少するリスクが大きい(人口減や企業撤退で空室が長期化)

    • 売却先が見つからないリスクが高く、出口戦略が難しい場合がある

    • 融資が付きにくく、自己資金頼みになりがち(レバレッジを掛けにくい)

    • 物件管理や客付けのために地元不動産会社との連携が必須で、遠隔地だと運用の手間が増える

    再開発エリア

    再開発エリアとは、都市計画などで大規模な開発プロジェクトが進行している地域のことです。都市の再開発によって新しい商業施設やオフィス、マンションなどが建設されると、その周辺地域の利便性やイメージが一新されるため、不動産価値が向上する可能性が高いとされています。例えば東京で近年進んでいる「100年に一度」規模の再開発では、渋谷駅周辺で8棟の大規模ビル計画、虎ノ門・麻布台エリアでの大規模複合施設(麻布台ヒルズ開業)など話題が豊富です。これらの地域では新たな雇用が生まれ人の流れが変わることで、賃貸需要が高まり地価や賃料の上昇が見込まれています。再開発によって交通や商業の利便性が高まれば、そのエリアの不動産は今後長期的な成長が期待でき、投資家にとっても注目のエリアとなります。実際、再開発が発表されると周辺エリアも含めて地価が先行して上昇する傾向があり、早い段階で取得できればキャピタルゲイン(値上がり益)が狙えるでしょう。加えて、再開発で街全体が新しく便利になるため、物件を長期保有して安定収入を得る戦略にも適しています。将来的に買い手(次の投資家)が増える可能性もあり、売却の機会が増える点もメリットの一つです。

    しかし、再開発エリアへの投資には注意点やリスクも存在します。まず、「再開発があるからといって必ずしも賃料や価格が上がるとは限らない」ことです。プロジェクトの規模や内容によって効果は様々で、期待ほど地域の魅力が向上しないケースもあり得ます。特に郊外型の再開発(例:郊外に大型商業施設を建設など)の場合、人の流入が限定的だと周辺の不動産価格に大きな変化がないこともあります。また過剰な期待による価格高騰とその反動にも注意が必要です。再開発計画が発表されると投資家が殺到し物件価格が割高になる傾向がありますが、完成後に思ったほど収益が伸びないと分かれば価格調整(下落)が起こるリスクがあります。さらに、再開発には長い年月がかかるため、完成までの期間は思うように賃料が上がらない可能性があります。工事中は周辺環境が一時的に不便になることもあり、その間の空室リスクや収支計画にも余裕を持っておく必要があります。最後に、計画自体の変更や中止といった不確実性もゼロではありません。再開発による恩恵を見越して投資する場合は、こうしたリスクを踏まえて検討することが重要です。

    メリット(再開発エリア):

    • インフラ整備や街の刷新で不動産価値の上昇が見込める(将来的なキャピタルゲイン期待)

    • 商業施設や交通網の充実により賃貸需要が高まる可能性

    • 街のブランド力向上で物件の資産性が増し、売却もしやすくなる傾向(投資家の注目度が上がる)

    • 長期保有するにも魅力的な環境(住みやすさ向上により安定運用が可能)

    デメリット(再開発エリア):

    • 期待通りに価格や賃料が上昇するとは限らない(再開発の効果はケースバイケース)

    • 再開発情報で先行して物件価格が割高になるリスク(投資利回りが低下するおそれ)

    • 完成まで時間がかかるため、投資回収に時間を要する(途中で計画変更のリスクもある)

    • 大量の新築物件が供給されると競合が増え、一時的に空室が出やすくなる可能性もある

    投資戦略とエリア選びの関係

    不動産投資では、ご自身がどのような収益を重視するか(売却益か賃料収入か、短期か長期か)によって、適した物件タイプやエリアが異なります。大きく分けてキャピタルゲイン狙いインカムゲイン重視長期安定保有の戦略が考えられますが、それぞれの概要と向いているエリアを解説します。

    キャピタルゲイン狙いの投資戦略

    キャピタルゲインとは、購入した資産を売却することで得られる値上がり益のことです。不動産投資においてキャピタルゲイン狙いの戦略とは、「物件を安く買って高く売る」ことで利益を得ることを目指す手法です。例えば、市場価格より割安な物件を見つけ出して購入し、リフォームなどで付加価値を高めて転売する「短期売却(いわゆるフリップ)」もキャピタルゲイン戦略の一種です。また、再開発予定地や今後発展が期待できるエリアに先行投資しておき、中長期的な地価上昇で売却益を得るという方法もあります。キャピタルゲイン狙いの場合、物件選びとタイミングが極めて重要です。価値が上がりそうなエリアの情報収集や、市場動向の分析力が求められます。

    この戦略に向いているエリアは、やはり東京都心部や主要都市の中心エリア、再開発が活発な地域など、将来的な資産価値向上が見込める場所です。都心部の土地は希少性が高く長期的に価値が維持・上昇しやすいため、数年〜十数年後の売却で利益が出る可能性があります。また東京以外でも、人口流入が続く都市や大型プロジェクトが控えるエリアは狙い目です。前述の大阪市内中心部や、福岡市などは今後も地価が堅調と予想されており、キャピタルゲインを期待した投資先として注目されています。再開発エリアはまさにキャピタルゲイン向きのエリアですが、前述の通り計画頼みの部分もあるため、過度な投機は禁物です。需要動向を見誤ると、せっかく高値で買ったのに値下がりしてしまう危険もあります。

    キャピタルゲイン狙いの投資は、ハイリスク・ハイリターンの側面があります。うまくいけば短期間で大きな利益を得られますが、市況が悪化すれば逆に大きな損失を被る可能性もあります。特に不動産は流動性が低いため、売却したい時に買い手が付かないリスクにも注意が必要です。初心者の方がキャピタルゲインを追求する場合、無理に短期売買を狙うよりも、中長期で成長が期待できる都市に腰を据えて投資する方が安全でしょう。例えば東京23区内の人気エリアのマンションを購入し、5〜10年後に値上がりした時点で売却益を得る、といった計画です。その際、購入から売却までの間に家賃収入も得られれば、インカムゲインも同時に享受できます。キャピタルゲイン目的でも家賃収入を軽視しないことがリスク管理上は重要です。空室が続く物件だとローン返済に行き詰まる恐れもあるため、売却まで安定運用できる物件を選ぶことが成功の鍵です。

    ポイントまとめ(キャピタルゲイン狙い): 購入後の値上がり益にフォーカスした戦略。東京や大阪中心部、再開発地域など将来性あるエリアが適している。反面、景気や市場動向に左右されやすくリスクも高いので、初心者は安易に飛び込まず慎重に物件選定を行いましょう。

    インカムゲイン重視の投資戦略

    インカムゲインとは、資産の保有中に定期的にもたらされる収益のことです。不動産の場合は毎月の家賃収入がインカムゲインに当たります。インカムゲイン重視の戦略では、賃貸経営による安定した家賃収入の確保が最大の目的となります。つまり「長期間にわたり物件を貸し続けてコツコツ収益を積み上げる」ことが基本方針です。インカムゲイン型の投資では、物件の利回りや空室率、維持コストなど、保有期間中の収支の安定性が重視されます。毎月のキャッシュフローが黒字で回り、長期にわたって高い入居率を維持できれば、仮に売却益がなくても十分な利益を得ることができます。

    この戦略に向いているエリアは、利回りの高い物件が見つけやすい地域、すなわち前述した郊外エリアや地方都市が中心となります。物件価格が低い割に安定した賃料需要があるエリアであれば、高いインカムゲインを期待できます。具体的には、政令指定都市や県庁所在地の住宅街、大学や工業団地の周辺、市街地から少し離れた郊外のアパートなどは、利回り物件の宝庫です。例えば地方都市で中古アパートを購入し、表面利回り10%前後で運用するといったケースでは、毎月の収支にゆとりが生まれやすくなります。また、築古物件(築年数が古い物件)も価格が安いため高利回りになりやすく、インカムゲイン目的の投資家に人気です。ただし古い物件は修繕費が嵩みがちなので、家賃収入と維持費のバランスを見極める必要があります。

    インカムゲイン重視の投資は、ローリスク・ローリターンであると一般に言われます。派手な利益は出にくい反面、長期的に安定した収益を得やすいという特徴があります。市場価格の変動に左右されにくいため、株式の配当のように「毎月の家賃が確実に積み上がっていく」点は初心者にも安心感があるでしょう。しかし注意したいのは、空室リスクや家賃下落リスクです。インカムゲインを当てにして物件を買ったのに、借り手が付かなければ収入はゼロになってしまいます。特に高利回りを求めすぎて需要の乏しい物件を選んでしまうと、本末転倒です。初心者の方はまず「安定してインカムゲインを得られる物件」を重視すべきという専門家の意見もあります。そのため、地方物件でも賃貸需要が堅いエリアを選ぶこと、郊外物件でも周辺の競合状況や将来の人口動向をチェックすることが重要です。仮に空室が出ても、家賃設定の見直しやリフォームで対処できるよう計画を立て、長期運用に耐えうる物件を選定しましょう。

    ポイントまとめ(インカムゲイン重視): 毎月の家賃収入によるコツコツ利益を重視。郊外や地方で高利回り物件を選ぶ傾向。低リスクで安定収益を狙えるが、物件選びを誤ると空室に苦しむ恐れもあるため、需要動向を見極めて堅実な物件を選ぶことが肝心です。

    長期安定保有の投資戦略

    長期安定保有は、不動産を長期間にわたって保有し続け、その間の家賃収入と将来的な資産価値の維持・向上を図る戦略です。インカムゲイン重視の戦略と近い部分もありますが、長期保有戦略では「売却益を急いで狙わず、資産を育てるように運用する」視点が強いのが特徴です。年金代わりに毎月の家賃収入を得たり、子や孫の世代まで見据えて資産承継したり、といった目的で選ばれることが多いでしょう。

    長期保有を前提とするなら、やはり長期的に安定した需要が望めるエリアを選ぶことが大切です。具体的には、人口減少の影響を受けにくい大都市圏が無難です。東京都心部やその近郊、政令指定都市の中心部などは今後も比較的人口が維持されやすく、賃貸ニーズも底堅いと考えられます。このようなエリアの物件は利回りこそ低めでも、空室リスクを抑えやすく長期運用に適していると言えます。実際、「とにかく空室が怖い」という方には都心投資が向いている、といった助言もあります。また築浅またはブランド力のある優良物件を選ぶことで、時間が経っても陳腐化せず安定収入を維持しやすくなります。長期保有では物件のメンテナンスやリノベーションも計画的に行い、資産価値を維持する努力が必要です。

    長期安定運用の場合、キャピタルゲインを急ぐ必要がない分、時勢に左右されにくい安心感があります。仮に不動産市況が一時的に悪化しても、売らずに持ち続けて次の好況を待てばよいので、腰を据えた運用ができます。ただしあまり利回りの低い物件を長期保有すると、投下資本に対するリターンが小さく機会損失になる可能性もあります。そこで長期保有派の中にも、「多少郊外でも利回りの良い物件を買い、長期で回す」タイプと「都心の一等地物件を堅実に持つ」タイプなど、方針は分かれるところです。いずれにせよ、長期保有では無理のない資金計画が肝心です。長期に渡るローン返済を見据えて、自己資金に余裕を持ち、金利上昇や空室期間があっても耐えられるキャッシュフロー設計をしましょう。

    ポイントまとめ(長期安定保有): 資産の長期育成を目指し、大都市圏など堅実なエリアで腰を据えて運用する戦略。短期的な利益に左右されず、安定収入と資産価値維持に重きを置く。初心者が安心して始めるには有力な選択肢であり、その場合は空室リスクの低い都心や人気エリアの物件を選ぶのがおすすめです。

    専門家のサポートを活用して安心のスタートを

    エリア選びや投資戦略について理解を深めても、実際に物件を購入する段階では様々な不安がつきものです。そこで、不動産投資初心者の方は信頼できる不動産会社のサポートを活用することで、より安心して一歩を踏み出せるでしょう。専門家は市場動向やエリアの将来性に精通しており、投資家の目的に合ったエリア・物件を中立な立場で提案してくれます。

    例えばINAは、首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)から関西圏(大阪・京都)まで幅広いエリアで不動産売買・賃貸管理事業を展開する総合不動産会社としてサービスを提供しています。高級マンションから一戸建て、収益物件まで多様な実績を持ち、顧客ファーストのきめ細やかな専任サポートを強みとしています。一人の担当者が投資用物件の紹介から契約・融資相談・購入後の管理まで一貫して対応してくれるため、初心者でもスムーズにコミュニケーションをとりながら進められます。またAIを活用した物件提案システムにより、公開情報だけでなく非公開物件も含めて最適な候補を迅速に提示できる体制を整えています。契約や権利関係の専門部署もあり、物件調査や契約書チェックまでプロが行うことで取引の安全性を確保している点も心強いでしょう。

    さらにINAでは、購入後の賃貸管理サービス(「INAA賃貸管理」)も提供しており、物件購入後の運用までトータルサポートを受けることができます。24時間対応の管理代行や家賃保証、サブリースなどオーナー支援の仕組みも整っており、不動産投資初心者が直面しがちな入居者対応や空室対策の不安を軽減してくれます。加えて、複数の金融機関への融資打診を代行するサービスも用意されており、最適なローンを探すサポートも受けられます。このように、購入前から購入後までワンストップで寄り添ってくれる会社をパートナーに選ぶことで、初心者でも着実に知見を深めながら安全に投資を進めることができるでしょう。

    まとめ: 初心者にとって不動産投資のエリア選びは難しい判断ですが、本記事で述べたようにエリアごとの特徴とご自身の投資目的を照らし合わせれば、自ずと方向性が見えてきます。東京都心 vs 郊外 vs 関西 vs 地方 vs 再開発――それぞれにメリット・デメリットがあり、投資戦略との相性も異なります。高利回りで攻めるのか、安定重視で守るのか、まずは軸を決めた上でエリアを選定しましょう。とはいえ、市場は常に変化し専門知識も求められるため、悩んだ際には信頼できる不動産のプロに相談することも成功への近道です。プロの力を借りつつ正しい情報と戦略に基づいて行動すれば、初心者の方でも不動産投資を安心して始めることができるでしょう。ぜひ万全の準備で、一歩ずつ着実に理想の不動産投資を実現してください。

    稲澤大輔

    稲澤大輔

    INA&Associates株式会社 代表取締役。大阪・東京・神奈川を拠点に、不動産売買・賃貸仲介・管理を手掛ける。不動産業界での豊富な経験をもとに、サービスを提供。 「企業の最も重要な資産は人財である」という理念のもと、人財育成を重視。持続可能な企業価値の創造に挑戦し続ける。